事業紹介まなびキャンパスひろしま
所長挨拶
まなびキャンパスひろしまは、2015年4月に2年制の福祉型専攻科としてスタートしました。福祉サービスの自立訓練(生活訓練)事業を使って運営してきました。この度2021年4月からは、4年制の福祉型大学として新たなスタートを切ります。2年間の自立訓練(生活訓練)事業に、さらに2年間就労移行支援事業を上乗せして運営します。
生涯学習の名の通り、人間は一生涯学び続けます。学びは人間の要求の一つであり、学んだことは蓄えられ、人生を豊かにしてくれます。とりわけ若いとき集団でまとまった学びを経験することは重要です。原体験を保障し、先の人生を営む上での糧となります。
このように若いときの集団的な学びは重要なのですが、日本では知的障害者の学校教育が、特別支援学校高等部3年修了時の18歳で打ち切られてしまうという現実があります。学ぶことはすべての人間に与えられた権利です。とりわけ障害者は、時間をかけてていねいに学ぶことが必要です。
私は、知的障害者の学校教育を18歳で終わらさず、さらに延長していくことの必要性を強く訴えます。1979年に養護学校が義務化され、それまで就学猶予や免除という名のもとに学校教育が保障されていなかった子どもたちの多くが学校に通うようになりました。家から出られなかった障害児が、周りの人たちに支えられながら街に出ていったのです。障害児と接触することが増えた街の人たちも、障害者の理解が進み、障害者を温かく見守り支えるようになりました。養護学校の義務化は、障害者が自信をもって街に出ていき、社会がそれを支える契機になったと思っています。障害者の学校教育が大学まで保障されることは、障害者の教育を受ける権利を保障し拡大することであり、市民の障害者理解をさらに深めることにつながっていくと思います。
まなびキャンパスひろしまはこれからも、障害者の青年期教育を保障する運動を先頭に立って進めていきます。ご理解とご協力をよろしくお願いします。
福祉型専攻科 まなびキャンパスひろしま
所長 山口 俊三
施設情報
利用案内
- 事業
-
障害福祉サービス
自立訓練(生活訓練)事業
就労移行支援事業
- 対象
- 知的障がい、発達障がいのある方
- 定員
- 自立訓練(生活訓練)20名 就労移行支援9名
- 利用期間
- 自立訓練(生活訓練)2年間 就労移行支援2年間
- 活動時間
- 9:30〜15:30
- 費用
- 障害者総合支援法に基づく利用料をご負担頂きます。非課税(収入のない方)の方は無料です。
※現在利用されておられる方は全員無料です。
- 他に必要な費用
-
- 教材費…調理実習費、外出に伴う費用等を2~3か月に1回程度3000円集めています。
- 研修旅行積立金…2年次実施する研修旅行の積立を毎月5000円積立しています。
- 通所方法
- 送迎はありません。
自主通所が基本ですが、通所にお悩みの方はご相談ください。現在ヘルパーさんと通所している方もおられます。
※交通費については在住の自治体から助成があります。
- 昼食
- 給食はありません。
自宅から弁当持参の方や第3もみじ作業所の配食弁当(450円)を注文されている方もおられます。
就労移行支援 3,4年生 カリキュラム
学力を高める思考力を高め、自己決定・自己選択の力を確かにする
- 表現
〜言語、コミュニケーション力を高める〜
課題別グループに編成し、週1回実施
- 経済
〜金銭管理の力を高める〜
課題別グループに編成し、週1回実施
- テーマ研究
働き続けられる力と自立して生きる力を高める
- 社会参加活動
〜多様な世代と交流し、助け合い、共感し合うことで、社会的有用感を育む〜
保育園交流、大学交流
- ワークトレーニング
〜就労体験を通して、一貫性のある活動(生産から販売まで)を実感し、 社会の仕組みや労働の価値を学ぶ〜
喫茶店の仕事体験など
- 将来の生活
〜仕事、生活の両面から働き続ける力、自立に向けての力を高める〜
職場見学、ビジネスマナー、SST、掃除の仕方、洗濯機の回し方
余暇
- サークル活動(全学共通)
週1回火曜日午後実施
・スポーツ 卓球、サッカー
・ダンス
・美術
・クッキング
・アドベンチャー 自然散策、自分がやってみたいことに挑戦する
- 交流活動
社会見学
課題別グループに編成し、週1回実施
- 研修旅行
自立訓練(生活訓練)1,2 年生 カリキュラム
育てたい力と学びの6つの柱
まなびキャンパスひろしまでは、6つの学びの柱を活動の軸に据えて、学習(授業)をおこなっています。
1.生活の力をつける。自分を知り、自分を大切に思う心を育てる。
- 1.調理実習調理計画、買い物、など
- 2.こころと体の学習(性教育)自分の体や心を知る、命の誕生と命の大切さを学ぶ。
自分自身の障害理解、お付き合いのマナー。
- 3.生活講座裁縫、衣類管理、身だしなみ、衛生管理など
- 4.生活自立訓練(合宿)2泊3日の生活訓練(秋に実施)
2.自分で考え、自分で決める力を育てる。(基礎学習)
- 1.表現ことばで表現する力を高める。漢字の学習。詩、俳句、絵手紙などで表現
- 2.経済金銭を管理する力を育てる。
お金の計算、消費税の理解、買い物の方法 かず・重さ・長さの理解、銀行やATMの利用、収支決算 電卓の使用等
- 3.科学実験や物作り、自然の観察をとおして、自然や物に働きかける力を育てる。
- 4.社会・平和学習選挙やマイナンバーなど身近な生活に関連する社会の仕組みについて学び、平和の大切さについて学ぶ。
3.自分らしく生きる将来を考える。
将来の生活
自分自身の将来の暮らしや仕事、余暇などの生活について学び、自分自身で仕事や暮らしを選んでいける力を育てる。職場訪問や職場体験、社会とつながる体験を通して働く意味を考え、自分にあった仕事を選択していく力を育てる。
- 暮らしの場について学習・見学。一人暮らしの方の話を聞くなど
- 働くことの意味について学ぶ。職場見学、実習、履歴書の書き方、面接練習
- 福祉制度-移動支援、短期入所、居宅介護、相談支援事業所等について学ぶ
4.テーマ研究〜学ぶ世界を広げる〜
自分で考え自分で決めた研究活動など興味のあることを調べる取り組みを行い、主体的に考え学ぶ力を育てる。
- インターネット、文献、新聞等からの情報の集め方とまとめ方、研究の仕方について学ぶ
- パソコンの打ち込み、パワーポイントの作り方
- 発表の仕方、など
5.余暇活動を豊かにする。自己表現の力を高める。
- 1.美術・陶芸・絵画
- 2.音楽
- 3.演劇
- 4.スポーツエアロビクス、風船バレー、フライディングディスク、スケート
- 5.日本文化書道、茶道など
- 6.レクリエーション歌、カラオケ、フォークダンスなど
6.自己調整し人間関係を築いていく力を育てる。
社会見学や研修旅行の行先や活動内容を考え、実行していく。
仲間と一緒に行き先を考えて実行するなど話し合いを通して、自己主張したり折り合いを付けるなどを通してコミュニケーションの力や人間関係を形成していく力を育てる。
〈その他〉大学との交流
広島都市学園大学と授業を通して交流しています。
ねらい
- 1.同世代の人と障害の有無を超えた交流および共同学習をする中で、相互理解を図っていく。
- 2.このことが、ノーマライゼーションの地域社会を作っていくことにつながっていく。
週間プログラム(例)
9:30~15:30
時間 |
月曜日 |
火曜日 |
水曜日 |
木曜日 |
金曜日 |
土曜日(月1回) |
9:30〜10:00 |
朝の会 |
朝の会 |
朝の会 |
朝の会 |
朝の会 |
朝の会 |
10:00〜12:00 |
生活(健康) |
心と体の学習(性教育) |
テーマ研究 |
調理実習 |
将来の生活(進路学習) |
特別講座 |
12:00〜13:00 |
昼食・休憩 |
昼食・休憩 |
昼食・休憩 |
昼食・休憩 |
昼食・休憩 |
昼食・休憩 |
13:00〜15:00 |
表現 |
美術 |
調理実習の準備 |
調理実習 |
音楽 |
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15:00〜15:30 |
そうじ 帰りの会 |
そうじ 帰りの会 |
そうじ 帰りの会 |
そうじ 帰りの会 |
そうじ 帰りの会 ふりかえり |
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